ファンコイルユニット仕様

自然エネルギーだけの化石燃料を使わない環境に優しい冷房システム

地下水熱利用の冷房について

20~30年前からの技術でありますが、冷暖房設備において温冷水を循環させて季節に応じて冷房・暖房の切替をして使うシステムです。冷房の際は、冷水チラーユニット(8~10℃の冷水を作る機械)を利用し、循環ポンプで冷水を各ファンコイル(熱交換器にファンが併設されている機器)に循環させ、必要に応じてファンのスイッチを入れて冷風を発生させる冷房システムです。 まだ地下水の汲み上げ規制が無かった時代においては、地下水(13~14℃)を利用し、同じ手法で冷房効果が得られましたが、当時は汲み上げた地下水を、そのまま冷熱を利用した後は、排水しておりましたので、汲み上げ規制のある所では利用できなくなりました。

もちろん、地下水の水質も良くなければ、ファンコイルを錆びらしてしまい、利用価値がなくなることさえありました。

 したがって水質によっては熱交換方式でシステムを構成した方が、そのリスクは少なくなります。結局、地下水もあまり深井戸になってしまうと、水温が高くなってしまいますので、せいぜい100メートル前後の井戸で水温が15℃前後までの地下水温でなければ、利用価値が無いわけです。(冷房を併用した場合に限る意見です)

 ロードヒーティング融雪だけを行う場合は、もちろん温度があった方が断然良い訳ですが、併用として利用する場合は、100メートル以内の15℃前後の地下水が、ちょうど良い温域となります。(雪のエンジニアの経験値です)

 このたび(05年8月)施工しました、青森市安田近野のK宅は、井戸が意外に32mくらいでよい脈に恵まれ、ボーリング中も技師が「水質が良い」と言っておりましたから、工事終了後、慣らし運転後の地下水は全く無色・透明・無臭で、思わず弊社のスタッフと飲んでみたくらいでとても冷たく美味しい水でした。(エンジニアの経験値)

 幾分砂があがって来ましたが、水質は良く、飲料の目的ではないので、そのための検査はしませんが、直接熱交換もしないで、室内のファンコイルに循環させました。

室内ファンコイルには13℃で地下水が往き、16~17℃位で戻り、そのまま井戸の配管を経由し、地下水脈に戻って、『完璧な循環』を維持しております。

なぜ、『完璧な循環』をしていると断言・自負しておりますのは、井戸自体の利用方法が工事段階で「青森市環境政策課」よりお検査を受けておりまして

1.「規制されている口径のポンプを利用しているか?」
2.試運転時においてまさしく「循環しているかどうか?」
3.水量メーターにおいて「汲上水量と還元水量の同一かどうか?」

3~4人も来て、検査確認し、『「地下水の汲み上げ規制」に規制されない』の許認可検査を厳重に受けて施工しております。

したがって、確実に地下水脈の循環行程を踏まなければ、弊社の「自然熱利用の融雪・冷房」のポリシーは成り立たない訳で、「地球環境に優しい融雪・冷房」を目指す「青森の融雪屋」は、限られた資源を大切に、二酸化炭素の排出を軽減するように、少しでも環境問題に取り組む事を日夜考えて、研究開発しております。

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